南アルプス 辻山 2026.2.12-13

先輩のWさんと冬の南アルプスに行ってきた。

 

本当は鳳凰三山を縦走する計画だったのだが初日の自身の体調不良により計画を変更、今回のゴールは苺平の近くのピークである辻山までとなった。

 

 

 

鳳凰三山は昔、一人テントを背負って縦走した山だ。

あの時と同じワクワクした気持ちでとても楽しみにしていたのだが、思った通りには進まなかった。

 

 

2/12(木)

前日の水曜日、首都圏では雨だったが山沿いでは雪が積もったようで、登っていくと思っていたよりも雪があって少し怯む。

本格的な雪山が、ど初心者である私は雪が積もっていて傾斜あるだけでビビってしまうのだ。

 

 

この二日間の天気予報は申し分ないくらい良好で、実際に登っている間も風もなくぽかぽかした気候だった。

雪質はサラサラとしていて軽かったので歩きやすい。日光が雪に反射して針葉樹の森がとても綺麗だった。

 

しかし、「ああ、なんて綺麗な森だろう」と感動している気持ちと反比例して、私の肩にはどんどんザックの重量がのしかかってくる。

痛い、とても痛い。

 

新しいザックとの相性が悪いのか、背負い方が悪いのかは定かではないが、一つ言えるのは10年山をやってきた中で一番重い荷物を背負っているという事だ。今の私には雪山装備の重量を背負う身体が全く出来ていなかった。

 

夜叉神峠から

所々で休憩をするも、急登+ザックの重みですぐに息切れが激しくなってどんどん速度が落ちていく。途中荷物を持ってもらったりと、とんでも無く助けてもらった。

 

相当な鈍足で進む事、数時間… 苺平に着いた頃には既に薄暗くなっていた。ヘッデンを着け、歯を食いしばって進んで行くと、先に行ったWさんが空身で駆け上がってきた。

「後ちょっとですよ〜!」という声に安堵して前方に目をやると小屋が見えてきた。この道、こんなに長かったかなぁ…

 

 

 

夕飯は鍋。食担だったのだが、普段一人で山に行く時は本当に適当なものしか食べていないので何を作れば良いのか悩んだ末、「寒いから」という理由で鍋にした。しかし、なんだか食欲がなくシメのうどんまで到達せず…二人とも泥のように就寝した。

 

 

 

膨らむ餅巾着 入れ過ぎ

2/13(金)

 

朝5時頃起床。

朝食を食べ終えて外に出てみると、そこまで冷え込んではいなかった。風も無く、今日も天気は良さそうである。

 

Wさんの提案で、来た道を戻るならせっかくだから苺平の近くの辻山に登りましょうという事になった。きっと自分一人なら余裕が無く、夜叉神登山口に向けて即下山しか考えられない所だが、今回は二人なのでとても心強い。

 

 

朝日を浴びた森がとても綺麗。針葉樹に積もった雪がモフモフで良いシルエットだ。

 

 

南御室小屋からの登り返しの途中、辻山の分岐まで来た。甲斐ある寄り道…?本当か…?とこの時点ではまだ疑いの目である。

 

 

昨日歩いている時、夜叉神から辻山へ行って来たというおじさんとすれ違ったのだが、こちらからの道はまだ誰も通っていないようでトレースが無い。

 

「さぁどうぞ!」とWさんに促され、ラッセルというものをやってみる。始めのうちはドスっと沈み込むのでびっくりしたが、やっていく内に段々楽しくなってきた。雪の深さは膝下くらいまで。ここの雪もサラサラしていたので、なんとかかんとか進む事が出来た。

 

 

ノートレースの雪面に自分の足跡を着けて行くという行為は、山に分け入り、山と自分が直接触れ合っているような感覚だった。

 

しかし、20分と書いてあったはずなのに全く頂上が現れないではないか。看板の嘘つき!と憤慨していると、ようやく辻山らしき頂上に着いた。(多分標識は無かったと思う)

 

そこから少しだけ歩くと見晴らしがいい場所に出た。

 

 

看板の言っている事は本当だった。正に甲斐ある寄り道!

 

 

以前、鳳凰三山を縦走した時は7月だったので、真っ白な白峰三山に驚いてしまった。そして、標高を上げた分、夜叉神峠から見た時よりも迫力が増してカッコいい。

 

こんなに良い眺めを見られるとは思っていなかったのでとても嬉しかった。辻山、とても良い山だ。

 

鳳凰薬師岳方面

 

ひとしきり写真を撮ったりして景色を堪能したので、あとは下山するだけだ。

 

うさぎかな?

 

ピースの木

 

 

少しの登り返しが終わり、平坦な道が続いたおかげで元気になって進んでいく。

標高が下がるにつれ、針葉樹の森から切り替わってここは開けた広葉樹の林だ。沢山の光が差し込んで来て歩いているだけで楽しかった。

 

 

雪の白い世界では個々の幹の色が違う事に、より気づく事が出来る。浮かび上がったそれぞれの色や質感はとても魅力的だ。

 

 

のどかな雪の森を楽しみながら夜叉神峠まで戻って来たのは14時前。

その後も順調に下って、登山口の建物が見えた時には「やったー!」と喜びの声を上げたのだった。

 

特急電車が来るまでの待ち時間、駅で食べた蕎麦。下山後のあったかい麺、最高である。

 

 

 

改めて振り返ってみると、

一日目、先輩に頼りっきり、コースタイムもオーバーしっぱなしで疲れ果てて全く計画通りにはいかなかった。

二日目、鳳凰三山には行けなかったが、ラッセルが楽しく辻山という良い山を知る事が出来た。

 

自らの力不足と反省点ばかりだが、それと同時に学びも多く、とても楽しい山行だった。また必ずリベンジしたいと思う。

 

 

 

でか重たいザック2   帰りの韮崎駅ホームにて