夏の畦ヶ丸 スケッチ山行 2026.7.9

 

山の緑は濃くなって、畦ヶ丸はもう夏に包まれてしまった。

 

丹沢の夏は暑い。そんなことは重々承知だが、なんだか居ても立っても居られず、またいつもの山に来てしまったのだった。

 

 

ジャバジャバと勢い良く流れる沢を横目に、いつものように堰堤を幾つか越えて本棚を目指す。

木々が生い茂って光の差し込み方が変わったからか、台風が来た後だからかは定かではないが、道の感じが少し違って見えた。

 

レオ・レオニの「平行植物」に出てきそうな断片だ。

 

 

ホコリタケ

 

落ち葉の上を歩いていると、穴の開いたまんじゅうのようなものがあった。もしかして、中から胞子を吐き出すタイプ…?と思い、近くに落ちていた枝でツンツン突ついてみると、ボフッ、ボフッと勢いよく、きな粉のような胞子を吐き出した。

しかし、突つきすぎた結果、最後には「ベフ…」としょぼくれてしまった。

 

湿った森にはキノコが沢山生えていた

 

 

沢沿いの日向の道ではニホントカゲの幼体に出会った。この間、鬼石沢に入渓する前にも一匹やってきたが、沢沿いが好きなんだろうか。

今回見たのはこの個体を含めて三匹ほど。警戒心が強く、チョロチョロ〜ッと物凄い速さで逃げてしまうので慎重に近づく。

 

頭隠して尻隠さず

 

 

 

忍び寄る影…

 

 

トカゲやカナヘビは、とてもかわいい。昔からそうだが遭遇すると、とても嬉しい気持ちになる。更に、この尻尾の青さがいつ見てもカッコいい。

 

そして改めて観察してみると、誰かにやられたのか前足が片方無かった。再生しかかっているので、復活するまで無事に過ごして欲しいものだ。

 

 

本棚の分岐までやってきた。

 

左に曲がるとすぐに赤い岩肌が目に入る。

ここの斜面の一部だけが赤い岩質をしているなぁ…と以前から思っていたのだが、一体なぜなんだろうか?明らかに西丹沢の白い花崗岩と異なっている。

仮に水に鉄分が溶け出してきているのであれば、流れ込む周辺の岩も赤くなるはずだがそういう訳でもない。

となると、岩自体が赤い成分を含んで生成されているという事になるのだが…

 

気になったので帰宅してから調べてみると、花崗岩にも赤みを帯びた物があるらしい。(赤色花崗岩)

成分的には、やはり酸化鉄が含まれているので赤くなるとの事だった。

 

 

そしていつ見ても、この岩肌からは水が滴っていて苔やシダなどを潤している。瑞々しい苔と赤い岩の組み合わせが鮮やかだ。

また、植物は好きなのだが、苔やシダ類は判別が難しい…。という訳で、ここは所有している「しだ・こけ図鑑」の出番である!

 

オオバチョウチンゴケ(細かく連なっているのが多分そう)

 

 

ミズゼニゴケの仲間

 

 

爬虫類の鱗みたいだな…と思ったら「ジャゴケ」というらしい

 

 

苔ミックス

オオバチョウチンゴケ、ミズゼニゴケの仲間、シノブゴケの仲間、ジャゴケ(もう分かりません)

 

 

 

 

苔観察を楽しんだ後は、スケッチに取り掛かる。

いつも通り本棚近くの沢をウロウロし、モチーフを決め、1時間半ほどで完成とした。

 

また、数ヶ月ごとに同じ山に入るからこそ、光の強さや葉の濃さ・苔の発色の違い・出会う生き物などの変化を感じ取る事が出来る。

その変化が豊かなのが、この畦ヶ丸という山だと思う。

 

モデルの岩と

 

 

 

今回もカエルには会えなかったが、帰り際にオタマジャクシがウジャウジャいる水辺を見つけたり、キノコやらトカゲやら山の動植物に楽しませてもらった山行だった。

 

カエル、次は会えるといいね。