北アルプス 立山 雄山 2020.8.6-7

 

久々の山だ。それだけで物凄く気分がいい。

 

 

 

そして、この立山という山は私にとって非常に思い出深い山である。

登山を始めたての頃、丹沢や奥多摩でトレーニングをして登った初めての北アルプス。それ以来どっぷりと山に浸かる事になるのだ。

 

 

 

天気は快晴。

立山アルペンルートで行くのは初めてで、扇沢から黒部湖、室堂と徐々に標高を上げていく。黒部湖の水面に堆積した木が漂っていて、面白い形になっていた。

 

 

土砂降りから始まった前回とは打って変わって室堂も良い天気。

 

 

みくりが池

 

 

まずは拠点となるテントを立てる為に雷鳥沢キャンプ場まで下る。普段はテン泊装備を全て背負わなければならないが、装備を置いて山に登れるのは本当に有難い事だ。

 

 

植物がそよそよと風になびいて波のよう。

 

 

テントを設営し、良い天気と景色になんだか満足してしまいそうになったが、山に登らねばと腰をあげる。この時すでに昼前だった事もあり、立山三山縦走は諦めて雄山のみ登る事にした。

 

明日天気が好転すればよかったのだが、次の日はあいにくの雨予報だ。

 

 

まずは雷鳥沢キャンプ場から一ノ越へ。

 

天気が良すぎるからか、とても暑かった。緑一面の夏草と這松に覆われた山の斜面、残る雪渓、灰色に光る岩が目に飛び込んでくる。

それらを眺めては、来て良かったなぁと心底思いながら一歩一歩進んだ。

 

のっぺりした稜線は真砂岳方面。

前回は土砂降りの雄山を通過後に真砂岳付近で雨が止み、雲間から北アルプスの山々が見えてきた。

当時の予報は午後から晴れ。こんな暴風雨で本当に晴れるのかと半信半疑だったが、本当に晴れたのだ。その時の山の美しさは今でも鮮明に覚えている。

 

そんな事をぼぅっと思い出しながら雄山の頂上を目指した。

 

 

晴れていたらどんな景色なんだろうと想像しながら登った前回とは違い、周辺の山が全て見えている。

 

 

緑と灰色の縞模様が目に飛び込んできて、爽やかな気分だ。

 

 

一ノ越を過ぎるとゴロゴロした岩場になる。浮き石もあってザレているが、岩場が苦手な私でも大丈夫な難易度だ。

 

しかし久しぶりの登山、標高の高さと強い日差しで少しバテ気味…。

 

 

それでも景色がいいので頑張れる。

 

 

見渡す限りの山々。こんなにいい景色だったんだ!と歓喜の声をあげてはシャッターを切った。

 

 

友人が槍ヶ岳のような雲が出ている、と言うので見てみるとモクモクと尖った雲が空へ突き出していた。

 

 

 

さて、本当の頂上はあちら。

前回来た時は雨でそれどころではなく、スルーして立山三山の縦走路へ向かった為、念願の立山 雄山頂上だ。

 

 

真砂岳、別山、劔岳へと続く縦走路が良く見える。向こうの方まで行きたかったが今日はタイムリミット。

 

 

真夏でも残る立山の雪渓と切り立った岩々が格好いい。頂上からの眺めは最高だった。そして、晴れた日にまた立山に来れたという事がとても嬉しい。

 

 

下山する頃には日も傾き、ガスが立ち込めてきた。

 

 

山に雲の影が落ち、西日が山肌を所々照らしていく。日中には見れない光と影で、とても綺麗だ。

 

 

キャンプ地近くの池は暗闇の中で水鏡。水面だけが鈍く光っていた。

 

 

やっとキャンプ地まで戻ってきた。意外と距離があるので疲れてしまったが、自分のテントを確認して一安心だ。

 

 

二日目の朝は予報通りの大雨。

 

テントを撤収して歩き出した途端、雨が降ってきた。その後、暴風雨になってしまったが道の途中にカエルがいたり、挨拶した方々が昨晩みた星は綺麗だったよ、と楽しそうに話してくれたので私もとても嬉しくなった。

 

やっぱり山はいいもんだ。