2017年最初の山行は、奥多摩 川苔山です。
約一年ぶりとなる川苔山。2016年3月にこの山に登って以来、単独でいくつかの山に登ってきました。
ちなみに、2016年山行はこちら。
●3.17 奥多摩 川苔山 1363m (2名)
●5.02 秩父 棒ノ折山 969m (単)
●8.15.16 北アルプス 雄山、大汝山、富士ノ折立、真砂岳、別山縦走 (単)
●10.06 丹沢 表尾根縦走 塔ノ岳1419m(単)
●10.13.14 奥多摩 雲取山 鴨沢-三峰ルート 2017m (単)
●11.25 丹沢 鍋割山 1272m (単)
今回は、一年前の復習登山。少ないながらもこれまで山に登ってみた上で、もう一度川苔山に単独で登る事でわかる事があるのではないか、と考えました。
また、数日前からの寒波の影響で、積雪も期待でき、名所の百尋ノ滝の滝が凍っているとの情報もあった為、これは行くしかない!とチェーンスパイクを購入〜。
これがあれば今ある靴でも冬山に行けるぞ〜と気合いを入れていたのでした。(アイゼンは今の靴にはつかないのでチェーンスパイクにしました。)
早朝5時前に自宅を出発して、いざ川苔山へ。
●コースタイム●
8:33 川乗橋 - 9:20 細倉橋 -10:48 百尋ノ滝 10:56発 - 13:26 川苔山 13:47発 - 14:10 船井戸 - 15:47 大根山ノ神- 16:20 鳩ノ巣駅
8:02 奥多摩駅 着
8:10 バス 発
1番乗り場から鍾乳洞行きのバスに乗り込みます。
1月の平日だからでしょうか、乗客は5名のみ。うち川乗橋で降りたのは3名でした。
8:25 川乗橋 着
男性二人はゲートや看板の写真を撮ると、さっさか歩いていってしまいました。遅れる事数分…。
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ここから細倉橋までは、舗装された林道を行くのですが、ゆるい上り坂なので冷えていた体も適度に暖かくなってきます。
コンクリートの地面にも雪はなく順調。
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途中、岩壁からつららが垂れていて、ついつい足を止めてしまいました。
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中に苔が入っていたり、葉が一緒に凍っていたりして、しばし観察タイム。
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つららを両手に持ち、ふざけた写真でも撮りたいところですが、一人なので我慢して進みます。
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ここまで雪という雪はほとんどなかったのですが、登山口を出発してすぐに踏み固められた雪道になった為、チェーンスパイクを装着しました。
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ザクザクッといい音を立てて、シャーベット状の雪に刃が刺さります。
初めてのチェーンスパイクに感動しつつ、進んでいくと橋が出てきました。
所々凍結しており、なかなか怖い。
よし、通過したぞ…と思っていた矢先…
「ぬおっ!!」
完全に道が氷化しているじゃぁありませんか!
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ツルツル〜〜。
しかも緩やかな下り…。
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この日1番チェーンスパイクの有り難みを感じた場面でした。カニ歩きでなんとかクリア…。
時折、沢の向こうの岩肌につらら群が現れ、目を楽しませてくれます。
いやぁ、きれいだなぁ。
これが見れただけでも、来てよかったと思えます。
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沢の水も澄んでいてとても冷たそう。なんだか清々しい気分でした。
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小さな滝もある。
百尋ノ滝までは、雪道かと思えば枯葉だけになったりと、コロコロと状態が変化していた為、チェーンスパイクを着けたままでいいのか、いまいちわかりませんでした。
また、枯葉と石が混じる箇所では、キン!キン!と高い音をはなち、これはいかんと一度脱ぐ。しかし、少し行くとすぐにアイスバーン化し、また装着。着脱のタイミングが難しいなと感じました。
そして、慣れないチェーンスパイクと雪道に慎重になったからか、なかなか百尋ノ滝に着きません…。
こんなに長かったかな…と不安になった頃、案内板が登場。
これで一安心と思いましたが、『この先、転落事故発生!』の文字に気が引き締まりました。
百尋ノ滝 着
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あれ…凍ってないな…。
外側は凍結し、見事なつららが沢山出来ています。数日前はもっと凍っていたようでしたが、完全凍結は難しいのでしょうか。
誰もいないので、早速近くに行ってみます。
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おお〜!
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滝壺が凍って、その上に巨大な氷の山ができていました。
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よく見ると大きな氷が堆積し、この山を形成している事がわかります。
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ゴロゴロ…。
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周辺を見渡すと、近くの沢も凍っていました。
この時既に、コースタイムよりかなり時間がかかっていた為、少しペースを上げたつもりでしたが、あまり効果はなかったようでした。
谷の方へ近づくにつれ、次第に雪深くなっていきます。
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トレースはしっかり付いていますが、足を置くと、モフモフと少し沈み込むような感触に変化してきました。
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場所によっては30cmくらい積もっていたでしょうか。
遠くへ行かずとも奥多摩で雪山を堪能出来るなんて、楽しくて仕方ありません。
しかし下ばかり見ていたからか、このあとルートミスをする事に…。
くっきりついたトレースに安心しきって、途中からこまめに地図を見ていませんでした。(反省です。)
少し勾配のある針葉樹林帯を抜け…
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まっすぐ伸びるトレースの先には、崖と思わざるを得ない急斜面。
周辺を見渡すと、一旦左に行ったトレースがそこで途切れ、急斜面方向へ戻ってきています。
また、アイゼンの踏みあとが新しい事から、今日一緒にバスを降りたどちらかのおじさんの物だと思われました。周囲にピンクテープは見当たりません…というかしばらく見ていない…。
これはいかんと思いましたが、斜面の上部から強い光が差し込み、視界が開けそうだった事、針葉樹林帯とは異なる細く比較的背の低い木々に変化していた事から、山頂もしくは尾根が近いと推測出来ました。
トレースは付いているので少し進んで尾根に出なければ戻る!と決め、トレースが伸びる斜面を登ります。
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振り返って。
ひいこら言いながら登って…
「で、でたーー!」
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「はて…どこなんだ、ここは…」
積雪50cmのパウダースノーの中、しばしフリーズ。気持ちを落ち着かせて、周囲を見渡すと右手奥に、標識があるじゃないかーー!
やっとこの場所がどこなのかわかるぞと、そちらへ向かうのですが、雪が深くてなかなか辿りつけません。
ゼェゼェ…と辿りついた標識には「川乗山→ 」の文字が!
![](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=709x10000:format=jpg/path/s1455393725fdf680/image/i252cfea693b4f29e/version/1514630097/image.jpg)
(この標識の奥、左手下から出た…)
よかった…と肩を撫で下ろし、山頂へ向かうのでした。
あとで調べてみたのですがこの標識の場所は曲ヶ谷北峰らしく、そこからニョキリと出たようです。
この時既に13時過ぎ。
雪+急登で、相当時間をかけてしまいました。
でもあと少し!
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少しだけ、シュカブラが出来ていたり。
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山頂への道は、風もなく穏やか。
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川苔山山頂 着
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だいぶコースタイムをオーバーして到着です。
相棒とカンプのアイスマスター。
![](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=710x10000:format=jpg/path/s1455393725fdf680/image/i0668a979196dd18b/version/1514631283/image.jpg)
天気も良く、見晴らしもバッチリでした。
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山頂には私のみ。
川乗橋でおじさんたちと別れて以来、この道中、誰にも会っていません…。(唯一出会ったのはリスでした。)
天気の良い平日に静かな雪山を独り占め出来て嬉しい反面、さすがにここまで人に出会わないと、少し心細くもありました。
そんな事を考えていると、冷たい風がピューーッと吹き抜けて行きます。
やっぱり止まると寒い…。
ささっとエネルギーチャージを済ませて鳩ノ巣駅へ下山開始!
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さ〜て、帰ります。
帰りのコースタイムは大体2時間ほどなので、今から下れば16時には駅に着けるはずです。
道はまだモフモフの雪。楽しみながら進みたかったのですが、そうも行きません。
あと何故か、木の幹を「コーンコーンコーン」と何度も叩く音が、ずっと山に響いています。不気味でしたが、きっと小動物の仕業…という事にしておきました。
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樹林帯を抜け、標高が下がってくると次第に雪はなくなり、枯葉の道に変わり始めたので、チェーンスパイクを脱ぎました。
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![](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=709x10000:format=jpg/path/s1455393725fdf680/image/id7a220e02d6fa11e/version/1514630396/image.jpg)
![](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=707x10000:format=jpg/path/s1455393725fdf680/image/ib8c656ede5fc5148/version/1514630388/image.jpg)
大根山ノ神 着
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ここまできたら、もう一踏ん張り。
長い下り坂の先に民家が見え始めた頃、何時間ぶりでしょうか。
おばあちゃんが畑仕事をしています。
待望の「人」です!
そして、駅へと向かう空き地では、黒猫がこちらをジィィ…と見つめてきたのでしばらく対決。見事に勝利し、鳩ノ巣駅に着いたのは16時過ぎでした。
16:22 鳩ノ巣駅 着
う〜む。復習登山と銘打っていたのにも関わらず、結局、反省点が沢山残る結果となってしまいました。
しかし、同じ山に一人で登った事で改めて自分の悪い癖などもわかったような気がします。
そして「もっと練習せねばならぬ……」と、河辺駅の温泉で天ぷらうどんを食べながら、固く心に誓いました。
それにしても、登山の後の揚げ物は本当においしいなぁ。なぜだろう。
今回のスケッチは、雪道とカンプのアイスマスター。
![](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=646x10000:format=jpg/path/s1455393725fdf680/image/i2a9495bc6647a6c7/version/1514632723/image.jpg)