丹沢 秋の終わり 雪の鍋割山 snow hiking! 2016.11.25

ついこの間、11月には珍しい初雪が降り、私の住む町もうっすらと白くなりました。

 

雪山に行きたくて装備を揃え始めようとしていた矢先での降雪に、居ても立っても居られず、丹沢 鍋割山に行く事にしたのであります。

 

 

●コースタイム●

大倉 8:25 - 二俣 10:10 - 鍋割山 12:30 - 13:15 - 大倉 16:15

 

 

 

11/25(金)

早朝5時、自宅を出て電車を乗り継ぎ渋沢駅へ。

天気は快晴!前日の雪のおかげで空気が澄み切っています。丹沢山系の山々が駅からもキリッと見えていました。

 

7:40分発の大倉行きのバスは乗客のほとんどがハイカーでしたが、十数人ほど。

大倉に到着すると9割方は塔ノ岳方面へ向かっていきました。

 

 

のどかな家々の間を通り抜け、笹がうっそうと繁る登山口へ。

日陰だったからか、アスファルトに残った雪はアイスバーン化し、アイゼンを持っていない私を容赦なくビビらせてきます。

(結果、雪がまだ柔らかく、アイゼンの必要な箇所は特にありませんでした。)

 

鹿よけのネットを通ると、二俣までしばらくは緩やかな林道を歩きました。

 

赤や橙に色付いた広葉樹林と青々とした針葉樹林、そこに白い雪が積もって、パッチワークのようでした。

これが見れただけでも来てよかった…と、しばし、しみじみタイム。

この山行の絵を絶対描こうと思ったのでした。(いつになるのやら)

 

 

秋と冬の狭間、季節がゆっくりと冬へと移行していく様が、とても心地よい。この季節は情緒があってとても好きです。

 

写真を撮りながらちんたらと進んでいると、後ろからソロで来ていた男性の方が「11月の丹沢とは思えないね〜!」とにこにこしながら駆け抜けて行きました。その足取りは軽快でどこかウキウキしているように感じました。大人だって雪が積もって嬉しいのです。

 

 

木の上からは、溶けた雪に光が反射しながらサラサラと落ちてくる。

そして時々、頭や首を直撃して「ウヒョ!ごぁぁ!」となりました。これぞ寝耳に水ならぬ、起き首に氷…。

 

 

二俣の近くには沢があり、冷たそうな水が流れていきます。

木の橋が掛かっていますが、雪が積もり、やや踏み固められていた為慎重に渡りました。

少し溶け出した雪が日を浴びて光っていました。

 

 

雲一つない青空。

11月終わりじゃぁ、紅葉も見れないか…と諦めていましたが、麓ではギリギリセーフでした。良かった。

 

雪の上の色とりどりの枯葉は、何ともコントラストが美しい。

 

 

 

見上げても、足下でも紅葉を楽しむ事ができました。

 

少し開けたところに出ました。

「むむっ!あの山はっ?」

 

 

ズーームイン!!

う〜ん。なんて山らしい山なんだろう。これぞ「ザ・お山」

 

 

日本昔話の作画に出てきそうな形です。正に左右対称で絵に描いたような「お山」ですね。

 

さて、どんどん歩いて行きます。

 

 

幾つかの橋を越えると徐々に傾斜が出てきました。

 

登りはじめると体が暖まってきたので

温度調節をし、呼吸を整えながら進みます。

時折、遠くの方で熊鈴のカランカランという音が聞こえてきて、人の気配に安心したり。

 

坂を登って、ふと見上げると少しだけ残っていた紅葉がありました。青空に映えますなぁ。

そして、空気はいっそうキーンと冷えてきました。

 

積雪は約10cmほど。

 

 

おや?影の隙間に足跡が。鹿かな?

 

山頂に近づくにつれて、積雪は増えていきます。

もう、楽しくてニヤニヤが止まりません。雪があるだけで山の景色は一変し、より魅力的になると思います。

 

私は一人で、はしゃいでいました。

 

もう少しで山頂、という所で雪化粧をした富士山が目に飛び込んできました。そして思わず立ち止まる。

 

アップ。

いやぁ、もうお正月かな…なんて気分になってくる景色です。

 

 

 

私の良き相棒も、雪に映えていい感じ。もう雪は20cm以上。

そして木々のトンネルを抜け、振り返ると…

 

おお〜。 

さあ、あと少し!

 

ついた〜!

まだまだあるかなと思っていたら、頂上にひょっこり出ました。

山頂には大体20名くらいの人がいて、今日の雪山を楽しみにしてきたかのように、皆さん笑顔です。

いやあ、楽しいよなぁ、これが楽しくない訳がない。

 

 

 

山頂からの富士山もパシャリ。

 

今回は名物の鍋焼きうどんは、おあずけ。ベンチで豚汁とチャーハンおにぎりを食べました。

登って来るときに出会ったご夫婦は仲良くカップラーメンを食べていました。ご主人は渓流釣りもやるそうで毛針を自作したりしているそうです。

釣り談義、山談義に花が咲きました。

 

 

たっぷり休んだので、きた道を戻ります。「早く下山しないと雪が凍るよ。」という、おじさんの助言を胸に下山開始。

 

この日の天気は快晴だった事もあり、来た時にあった雪は、中腹からは日陰以外だいぶなくなっていました。

日が短くなって、15時を過ぎると寂しげな光です。

 

林道の終盤、クモの巣に引っかかっていた葉っぱが、一枚だけゆらゆらと揺れていました。

 

16:15 大倉バス停 着

 

今日は本当にいい日だった…と余韻に浸りながら帰路につきました。

あぁ〜、山に雪があるとこんなに楽しいんだな。

また行こう。